
[セミナーレポート]〜令和の園児募集はクチコミで決まる!〜広告0(ゼロ)でも園児が集まる"クチコミ”の作り方
2026年7月15日(水)、オンラインセミナー「令和の園児募集は口コミで決まる!広告0でも園児が集まる『口コミ』の作り方」を開催いたしました。少子化の時代にあっても、広告をかけずに定員を満たしている園があります。その違いは、「口コミ」の作り方を知っているかどうかにあります。本レポートでは、当日弊社スタッフ2名が登壇してお伝えした内容をダイジェストでご紹介します。
登壇者:和本(広報プロデューサー/プロモ事業部)・久保(ナビゲーター/おうちえん事業部)
株式会社スマートエデュケーションは「世界中の子ども達の『いきる力』を育てたい」というVISIONと、「子ども達に多くのチャンスを提供する、その時代で最高の手段を用いて」というMISSIONのもと、幼児教育現場を多角的にサポートしています。
本日のゴール
少子化時代でも、広告ゼロで定員を満たす園があります。その違いは「口コミ」の作り方を知っているかどうか。今回のセミナーでは、令和の時代に必須となる「2つの口コミ」の仕組みをお伝えしました。
そもそも「口コミ」とは?
「口コミ」と聞くと、ママ友同士の噂話のような、少しマイナスなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、スマホの普及によって誰もがいつでもネット上の口コミを見られるようになった今、そのイメージは変わってきています。
口コミはもはや単なる噂話ではなく、ホームページやパンフレットだけでは見えない「園のリアルな真実」を映し出す、保護者が最も信頼する“最強の決定打”になっているのです。きれいに作られたホームページやパンフレットだけでは、「先生たちは本当に優しいのか」「うちの子でも大丈夫か」という最後の一歩を保護者は踏み出せません。そこにリアルな安心感を届けてくれるのが口コミです。
口コミには「2つの種類」がある
①Web中に広がる「デジタルな声」:Googleの☆評価やレビュー、園の比較・ポータルサイト、SNS上のつぶやきなど
②ママ友などによる「リアルな生の声」:在園児保護者を含むママ友コミュニティや地域からの口コミ
この2つの口コミは、同じ「口コミ」でも役割が異なります。園の良さを届けていくためには、それぞれの特徴に合わせた対策を行い、さらにこの2つを両輪として“往還”させながら強化していくことが、園児募集につながる鍵になります。
Part1|Web上に広がる「デジタルな口コミ」対策
Speaker:和本(広報プロデューサー)
保護者の検索行動は、この4年で大きく変わった
現代の園選びにおいて、最も速効性があり取り組みやすいのが「デジタルな口コミ」への対策です。20〜30代女性の検索ツール利用率ランキング(出典:LINEリサーチ プラットフォーム/NTTドコモ モバイル社会研究所)を見ると、次のような結果になっています。
1位 Google:約70〜80%
2位 Instagram:約50〜70%
3位 生成AI(NEW):約51%
注目すべきは3位に新たに登場した「生成AI」です。生成AIの利用率は2024年初頭の約5%から2026年2月時点で約51%まで、およそ10倍に伸びています(出典:NTTドコモ モバイル社会研究所)。「ChatGPTに聞いて園見学に来ました」という保護者も、実際に増えてきているといいます。キーワードを打ち込んで自分で探す時代から、AIに質問しておすすめの園を教えてもらう“対話型”の検索へと、検索行動そのものが変わり始めているのです。
AIは何を見て園を理解しているのか
忙しい保護者は、まずAIに「おすすめの園」を問いかけます。AIはデータから園をいくつか見つけ出し、提案してくれる——それが今、園比較のスタートラインになっています。では、AIは何を根拠に園を判断しているのでしょうか。
AIは、公式HP・Googleビジネスプロフィール・口コミ・Instagram・写真や構造化データなど、複数の情報を組み合わせて“園の特徴”を判断しています。ここで重要なのは、AIと人間の見方には決定的な違いがあるという点です。人間はホームページのデザインを見て「素敵だな」「ここを大切にしているんだな」と視覚的に感じ取れますが、AIはデザインそのものを評価できません。AIが読んでいるのは、デザインの裏側にある膨大なテキスト情報です。情報が整理されていないと、AIはその中で“迷子”になってしまいます。だからこそ、AIが読み取りやすい言葉(キーワード)で、正しく“目印”をつけてあげることが、未来の保護者へAIから推薦してもらうための一番の近道になります。
鍵は「Googleビジネスプロフィール」
Googleビジネスプロフィールとは、Webやマップの検索で表示される園の公式情報です。保護者がスマホで園名を検索した時、最初にたどり着くのはホームページではなく、このGoogleビジネスプロフィールです。保護者が最初に目にするのは「☆(星の数)」と「口コミ」なのです。
ナレッジホールディングス「Googleマップの利用実態に関する意識調査」によると、Googleビジネスプロフィールで最も重視される項目は次の通りです。
1位 クチコミの文章内容:70%
2位 クチコミの評価(星の数):49.8%
3位 クチコミの件数:41.3%
星の数だけでなく、「口コミの文章内容」がダントツで重視されているのがポイントです。例えば掃除機を選ぶとき、星5つだけの評価より、「吸引力がすごくて食べこぼしも一瞬でキレイになった」といった具体的な文章がある商品を選びたくなりませんか。ましてや、大切な子どもを預ける園選びであればこそ、保護者は星の数以上に「口コミの内容」を重視するのです。だからこそ、この“口コミの内容”をどう充実させるかが、今回の対策のキーになります。
今日からできる対策① 在園児の保護者に「具体的な口コミ」を書いてもらう
口コミは、感情が大きく動いた瞬間に書かれやすいという特徴があります。飲食店のレビューで「すごく美味しかった」「店員の態度が悪かった」といった投稿を見かけるのも、感情が大きく揺さぶられた瞬間だからこそです。しかし園は毎日当たり前に通う場所であり、感情がドラマチックに動く瞬間は多くありません。そのため、何もしなければ口コミは自然に増えにくく、むしろ自発的に書かれるのは「通園バスの運転が荒い」といったネガティブな内容になりがちです。
待っているだけでは口コミは増えないため、仕掛けが必要です。最大のコツは、「ありがとう」があふれる瞬間を逃さないこと。保護者の園への感謝が最も高まるのは、卒園式などの大きな行事の直後です。この瞬間を狙って口コミを募集しましょう。
ただし、口頭で「口コミを書いてください」と伝えるだけでは、保護者も何を書けばよいか迷ってしまいます。スマホから手軽に投稿できるQRコード付きの「おたより」を用意し、「入園してよかったこと」「当園のおすすめポイント」など具体的なお題を添えることで、温かく具体的な口コミが集まりやすくなります。
今日からできる対策② 届いた口コミに「キーワードを交えて」返信する
口コミへの返信は、投稿してくれた保護者だけに向けたものではありません。その投稿を後から見る、何百人・何千人もの“未来の保護者”への最高のプレゼンにもなります。「投稿ありがとうございました、励みになります」で終わらせてしまうのは非常にもったいないことです。
返信には3つの効果があります。誠実さが伝わること、そして万が一ネガティブな口コミが入った場合の最大の防衛策になること、そしてAIに効果的であること。AIは園側が書いた返信の文章を一文字残らず読み取り、園の特徴として学習しています。だからこそ、返信文の中に「園庭での泥遊び」や「〇〇駅近くの当園では」といったキーワードをさりげなく混ぜ込むことが重要です。
もったいない返信:「温かいクチコミありがとうございます!これからも職員一同がんばります。」
キーワード入りの返信:「温かいお言葉ありがとうございます!当園の自慢である【広い園庭での泥遊び】を楽しんでいただけて嬉しいです。【〇〇駅近くの幼稚園】として、これからも温かい保育を大切にしていきます。」
前者は抽象的すぎてAIが読み取ることが難しく、後者のように園が押したいキーワードを入れて返信することで、保護者への誠実な対応と、AIへのアピールを同時に実現できます。
今日からできる対策③ 説明文に「キーワードを交えて」整える
Googleビジネスプロフィールの中にある「説明文」は、検索した保護者が最初に読む、いわば園の自己紹介です。ここでも大切なのは「保護者の心」と「AIの目」の両方に響かせること。返信と同様、説明文にもキーワードを織り込むことがAI対策につながります。
AIを惹きつける3つのキーワードは、①保育のこだわり ②立地・アクセス ③親の負担軽減策です。
❌「のびのびした環境で、個性を大切にします」 → ⭕「広い園庭でのびのび泥遊びができ、週に1回体操教室も導入しています」
❌「駅から近くて、通いやすい園です」 → ⭕「〇〇駅から徒歩5分。駐車場も完備しています。」
❌「働く保護者の皆様をサポートします」 → ⭕「おむつのお持ち帰り不要、延長保育は19時までやっています。」
抽象的な表現では、AIはそれを「具体的な特徴」として処理できません。名詞や数字を伴った具体的な言葉で書くことで、AIは「この園は泥遊びや体操教室に強い園だ」と正しく理解できるようになります。目の前の保護者への丁寧な説明であると同時に、未来の保護者へと園をつないでくれる説明文を整えることが、対策の完成につながります。
コラム:まだまだ広がるAIの“目”
AIはInstagramの投稿内容も細かくチェックするようになってきており、今後もその進化のスピードに合わせた対策が求められます。スマートエデュケーションでは、園児募集・職員採用の課題を仕組み化で解決する広報支援事業「プロモ」を運営しており、Instagramへの投稿だけでホームページ・Googleビジネスプロフィール・公式LINEを一括更新できる仕組みをご提供しています。

Part2|ママ友などによる「リアルな口コミ」対策
Speaker:久保(ナビゲーター)
リアルな口コミとは
リアルな口コミとは、在園児保護者を含むママ友コミュニティや地域から生まれる口コミです。幼稚園・保育園・こども園は地域密着で運営されているケースが多く、そのエリアに住む在園児保護者の声は、未就園児の保護者にとっても相談しやすい存在です。同じ立場の保護者による“リアルな声”は、広告よりも強い説得力を持ちます。「毎日通う」「数年間関わる」からこそ、保護者は慎重に園を選ぼうとするのです。
地域密着型だからこその大切さ
一般的な企業と異なり、園運営は古くから地域に根差して行われています。そのため、良い口コミも悪い口コミも根強く残りやすいという特徴があります。悪い口コミが根強く残ることをなるべく回避しながら、良い口コミをしっかりと広げていくことが、リアルな口コミ対策における大切なポイントです。
良い口コミが生まれやすい園の4つの特徴
「話したくなる」体験や行事が行われている――「あの園ではこんな体験ができるらしい」という具体的な話を、未就園児の保護者は求めています。お芋掘りから野菜スタンプへの展開や、地域を巻き込んだマルシェの開催など、保育内容や行事そのものが特徴になっている園は、良い口コミにつながりやすい傾向があります。
送迎時に保護者との適切なコミュニケーションがある――送迎時に「今日はお友達と仲良く遊んでいましたよ」といった一言、その子固有のエピソードを添えるだけで、保護者にとっては家族や友人に話したくなる素材になります。
保育体験・ボランティアなど園をオープンにする取り組みをしている――参観や行事だけでは子どもが緊張してしまい、普段の姿が伝わりにくいことがあります。保護者が実際に園に入り、日常の活動を確認できる機会があることで、園への理解がより深まります。
ドキュメンテーションなどで写真や動画の共有をしている――日常の充実した保育・教育の様子をどれだけ伝えられているかが、子どもを預ける安心感に直結します。
良い口コミが生まれる仕組み――「保育の質」と「保育の可視化」
良い口コミは“発生させるもの”ではなく、在園児保護者の安心と満足の“結果”として生まれるものです。日々の保育 → 保護者の安心・満足 → 自然な口コミ → 見学・入園希望者増加、という流れが基本になります。
ここで重要なのが、「保育の質(日々の保育)」と「保育の可視化(保護者の安心・満足)」という両輪です。保育が豊かで環境も充実していても、それが可視化されていなければ保護者には伝わりません。逆に可視化はできていても、保育の質や先生間のコミュニケーションが伴っていなければ、それもまた保護者に伝わってしまいます。この両輪を同時に実現できる最適な手段が「ドキュメンテーション」です。
ドキュメンテーションで保育の質が上がる理由
ドキュメンテーションは「保育の可視化の手段」というイメージを持たれがちですが、実はそれ以上に「先生間の対話を生み出すツール」としての役割が重要です。そのプロセスは、①見る(子どもの姿をとらえる)→②記録・共有する(写真・動画・言葉で残す)→③読み取る・対話する(子どもの姿を解釈し、話し合う)→④次の保育を考える(環境や活動を準備する)というサイクルで構成されています。
このサイクルを繰り返すことで、園の保育は「属人的な保育(あの先生だからできる/経験やセンスに頼る/情報が共有されない)」から、「チームの保育(みんなで見て語り合う/経験を共有し学び合う/情報がつながり蓄積する/子どもの育ちがつながる/新しいことに挑戦できる)」へと変わっていきます。先生間で保育の記録が共有され、対話が生まれることでチームの保育になり、結果として保育の質が上がるのです。
次期要領の議論でもポイントに
文部科学省・こども家庭庁による「幼児教育WG・保育専門委員会 取りまとめ(案)」(令和8年6月5日)では、記録と振り返りの充実についても議論されています。資料には次のように記載されています。
つまり、ドキュメンテーションは保護者への発信のためだけでなく、先生間の対話と振り返りの手がかりとして重要であり、次期要領・指針の方向性としても必須の取り組みになっているといえます。
伝える難しさ――「カレー」の例え
子どもの姿を伝えることの難しさを表す、こんな例があります。職員室で「昨日のお休み、ランチ何食べたの?」「カレー食べたんだ!」という何気ない会話があったとします。このとき、聞いた側が思い浮かべる“カレー”を想像してみてください。本場インドのカレー、ジャガイモやニンジンが入った家庭的なカレー、最近流行りのスープカレーやグリーンカレー、キーマカレー……言葉や文章だけでは、実際にどのカレーだったのかを正確に共有することは非常に難しいのです。
しかし、そこに一枚の写真があれば、会話は驚くほど具体的になり、次の話題への引き出しにもつながります。保護者が求めているのは、行事や参観といった特別な姿ではなく、日常のプロセス(日常的な子どもの育ち)です。それを写真や動画付きで伝えることこそが、自然な口コミにつながる最大のポイントです。
事例:クレームが“共感”に変わったエピソード
ある園の「7月のお便り」で、園庭での泥遊びの様子を伝えるとともに、「来週も引き続き泥遊びをしますので、着替えの持参をお願いします」という案内をPDF形式で配信しました。しかし、実際に泥だらけの服を持ち帰った保護者からは、「泥汚れがすごくて洗濯に困ります」というクレームが届いてしまいました。
先生たちは「子どもたちはあんなに楽しそうに遊んでいたのに、なぜこのような反応になってしまうのか」を話し合い、活動の様子を写真つきのドキュメンテーションとして、改めて伝えることにしました。「泥団子できたよー!」という子どもの発話も交えながら、泥遊びの教育的な意義も伝わるような内容で再配信したのです。
先生が普段行っていることを、写真や動画でありのまま伝えること。それこそが保護者の共感を生む、最も効果的なツールなのです。
保育の可視化は「手段」が重要
定員300名のS幼稚園で実施された保護者アンケート調査(2021年)では、情報を伝える手段によって、保護者の「内容理解度」に大きな差が出ることが分かっています。
園児に紙で配布:内容理解度 20%
紙をスキャンして連絡ツールで配信:内容理解度 50%
ドキュメンテーションツールで作成・配信:内容理解度 80%
紙媒体は「保護者が読んでくれない」という声が多くの園から聞かれ、PDFをスマホに配信しても拡大・縮小操作が必要になり、なかなか伝わりにくいのが実情です。手段を変えるだけで、内容理解度は大きく向上します。
おうちえんは「保育の可視化」で保育の質を上げるサービスです
おうちえんは、発話記録(吹き出し機能)や、写真・動画・PDFの共有機能を備えたICTドキュメンテーションサービスです。文字だけでなく、写真や動画で日常や教育的な意図を伝えることができます。また、保護者からのコメント機能も備えており、送迎時などのリアルなコミュニケーションが難しい園でも、保護者との気持ちのやり取りが可能になります。園での活動に対して共感が生まれることで、在園児の保護者が園や先生の“ファン”になっていくことにもつながります。
さらに、子ども一人ひとりの育ちを記録する「ポートフォリオ機能」もあり、学期ごとなど園のペースに合わせて振り返りを共有することで、保護者にとってより深い安心につながります。
おうちえんは、ツールの提供だけでなく「園内研修」がセットになっているサービスです。①ドキュメンテーション入門研修(ご利用前に無料)②ドキュメンテーション導入研修③ドキュメンテーションステップアップ研修――いずれも「先生と一緒に考える」研修として、保育の質の向上をサポートしています。

本日のまとめ――2つの口コミを“往還”させる
令和の時代、園選びを左右するのは「口コミ」です。口コミには大きく分けて2つの種類があります。
Googleビジネスプロフィールに代表される「デジタルな口コミ」(外部向け広報)――保護者の検索行動は生成AIを介したものへと変化しており、AIに正しく伝えるためには「具体的な口コミを書いてもらう」「キーワードを交えて返信する」「説明文を整える」という3つの対策が有効です。
ママ友コミュニティや地域から生まれる「リアルな口コミ」(内部向け広報)――在園児の保護者が日々の保育に安心と満足を感じてこそ生まれるものであり、ドキュメンテーションによる保育の可視化で共感を生み、園のファンになってもらうことが自然な口コミにつながります。
大切なのは、この2つが別々のものではないということです。リアルな満足がデジタルな口コミとして投稿され、それを見た未就園児の保護者が実際に見学に来るというリアルな体験につながっていく。デジタルとリアル、この2つの対策を行き来しながら積み重ねていくことこそが、これからの園づくりに欠かせません。
おわりに
本セミナーでは、Googleビジネスプロフィールの整備・返信・説明文対策といった「デジタルな口コミ」対策と、ドキュメンテーションを軸とした「リアルな口コミ」対策の両面から、園児募集につながる仕組みをご紹介しました。
株式会社スマートエデュケーションでは、外部向け広報を支援する「プロモ」と、保育の可視化・保育の質向上を支援する「おうちえん」を通じて、園児募集・職員採用における課題を仕組み化でサポートしています。ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。






